原因を絶つ
施工管理部 渡部です。
千葉県某所で行った鉄骨階段2基の補修塗装現場から。
上の写真は工事前の状況です。
長尺シートと呼ばれる防水シートの端部から雨水が侵入し、シートを浮かせ鉄部を腐食させています。
このまま放っておけば非常用階段として機能しなくなる可能性も。
ですが、ただ単に表面の塗装を塗り替えただけではシートの浮は直らず、腐食の原因は解決しません。
根本を絶つ。長尺シートの張り替えと鉄部の塗装改修を行います。
まずは浮いた状態になっている長尺シートの撤去。
階段、踊り場と全箇所剥がしていき、撤去後。
やはりシートの端部周りから雨水が侵入し、鉄部を傷めています。
段鼻あたりのコゲ茶色に見えている部分が腐食部になります。
続いて、腐食部のケレン(下地清掃)作業
回転機械工具にて脆弱な旧塗膜と錆をしっかりと落していきます。
ケレン作業完了後。
塗膜剥離が顕著ですね。
さび止め塗装し、鋼材の補修です。
金属パテを打ち、錆と塗膜剥離で凹凸だらけになってしまった鋼材を平滑にします。
パテ打ち1回目
パテ打ち2回目
こうしてしっかり凹凸を消しておかないと、雨水の侵入を許す原因の一つとなってしまいます。
ここからは仕上げ塗料塗りになります。
中塗り 上塗り と ポリウレタン樹脂塗料を2回塗り強度を付けます。
これで鉄部の処理は完了しました。
続いて長尺シートを新設していきましょう。
新設のシートと下地の密着性を高めるとともに、不陸調整するためにケレン・下地清掃を行います。
下地の調整はまだ続きます。
「いい仕上がりは下地から」何事にも当てはまることです。
長尺シート用接着剤を塗布し、シートの張り付けをしていきます。
仕上げに踊場用・階段用のシートのジョイントを溶接しシーリング処理。
これにて全工程が完了。
完了検査当日は、かなりの降雨量があった雨あがりの午後に行われました。
雨水が原因で不具合のあった現場なのでとても気がかり・・・。
になることなく、しっかりとした施工を行った自信があったので心配無用でした。
やはり問題なく検査の方も終了し無事お引渡しになりました。
根本から原因を絶つことで、お客様が安心して暮らせる住まいを作れる。
根本から原因を絶つことで、私どもも安心し自信たっぷりでお引渡しができる。
塗装表面での工事で解決できないものは、原因を根絶する。
他の事においても言える大事なことです。